May 12, 2016

マルスリビングプロダクツ


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新しい暮らしを提案するインテリアショップ

ものを買うとき、あなたはどのような基準で選びますか? 値段やブランド、デザインや使い勝手など、さまざまな基準があります。家具をはじめ、多くのものは、日々の暮らしの中で触れるものだから、ものを選ぶという行為には、その人の価値観が表れやすいといえそうです。

2016年2月、浜松市東区和田町から上新屋町にある元町珈琲横に移転リニューアルした家具のセレクトショップ「marusu living products(マルス リビング プロダクツ)」。築28年、600㎡の倉庫をコンバージョンした店舗は天井が高く、開放的でモダンな空間。店内には「マスターウォール」や「リーンロゼ」、「飛騨産業」など、「価格と価値のバランス」を意識して厳選した国内外のブランドが並びます。さらに、ラグや照明、壁掛け時計やインテリア雑貨、グリーンなど、暮らしを彩るアイテムもずらり。ストーリーあるこだわりのインテリアをテ見ているだけで、何時間でも過ごせそうです。
今回は、同社代表取締役である鈴木卓也さんを訪ねました。

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インテリアのプロとして、お客さまの暮らしを演出する

6年目を迎える「marusu living products」ですが、ルーツは昭和9年から続く浜松の老舗家具屋にあります。親族が経営していた家業を手伝う形でこの業界に入り、接客や家具の仕入れ、販売促進の企画などに携わることで、この仕事の魅力にはまっていきました。残念ながら廃業することになったんですが、名前を譲り受ける形で「marusu living products」を立ち上げました。

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新しいお店では家具の販売だけでなく、住宅リフォームの企画から施工、オーダー家具の制作、家具のリペア、ガーデンなど、暮らしに関わるトータルコーディネートをさせていただいています。

ネットで手軽に家具などを買える時代ですが、実際に触れて、手触りや感触、大きさなどを確かめるのが失敗しない秘訣です。さらに、専門知識を備えたスタッフと相談することで、より希望にあった家具を見つけることができます。

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例えばソファを買うとき。正面だけでなく、横顔や後ろ姿の見え方をチェックするのがポイントです。部屋のどこに配置するかにもよりますが、毎日目にするものなので、空間の中でソファがどのように見えるかも大事。ほかにも、家具が大きすぎて動線が確保できずストレスに繋がったり、部屋が窮屈に見えたり、気をつけなければいけないポイントは多々あります。家具は「もの」ではなく「空間」としてとらえ選ぶことが、高い満足度に繋がります。

国内の展示会やショップ、イタリアのミラノサローネなどに視察に行き、日々、知識と経験を積む努力をしています。私たちが大事にしているのは「家具そのものの価値」。デザイナーやブランドだけで仕入れることはせず、お客さまが長く満足して使ってもらえるような家具をセレクトしています。

ペレットストーブに込められた想いに共感

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移転に伴い販売面積が広くなったこともあり、天竜の木材を燃料に使ったペレットストーブを取り扱うことにしました。きっかけはキビカさんが大切にしている想いやビジョンに共感したから。

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何十年か後の浜松で、
遠くの山を見る人達を想う。

遠くに見える山の景色。

何故だか私たちの心安らげる緑の景色は、
実は何十年も前の植林によってできた人工林です。

山道に入ると、目の前に広がる薄暗い印象の木々。

「自然豊か」で、済ませてしまいそうなその光景は、
実は荒れた山の悲鳴です。

手入れされた元気な人工林は、明るく木漏れ日がさしているそうです。
でも残念ながら、明るい人工林はなかなか見ることができません。

今。日本の山は、
私たちのふるさとの山は、
木々がない荒れた禿げ山になる危機に瀕しています。

今年、来年のことではありません。
でも、十年後は…二十年後は…

心安らぐ山の景色。
清らかな水の恵み。
まだ見ぬ次世代の同郷の人たちにも継承したいと思いませんか。

残念ながら木質ペレットストーブの普及だけでは、
この問題は解決できません。

しかし。

木質ペレットストーブを通して、
この問題を知っていただくことが、
解決する大切な方法のひとつだと、
信じます。
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この言葉はポスターにもなって、お店に飾っています。「信じます」の言葉に、キビカさんの強い思いを感じました。

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ペレットストーブの燃料は、間伐材や木材加工の過程で生まれる木くずを圧縮した粒状のもの。環境にも優しく、手軽に火のある暮らしを楽しむことができます。このペレット燃料は天竜でつくられていて、これを使うことで天竜の山を守ることにも繋がっています。浜松の森で生まれたエネルギーで暖をとるという考え方にも惹かれ、取り扱いを決めました。火を点けることによる直接的な温かさだけでなく、心も温かくなるような感覚があります。お客さまも興味があるようで、立ち止まって見て行かれる方が多いですね。

地域と結びついた、新しいスタイルのインテリアショップ

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店舗移転に伴い「地場のもの」を伝える試みを始めました。ペレットストーブを取り扱ったり、隣接するカフェ「HARUICHI STYLE」さんと場所をシェアしたりするのも、そんな理由があります。

「HARUICHI STYLE」は「いいものを、選んで、生きよう」をテーマに、お茶や茶器、お菓子にお醤油などを販売しています。カフェスペースでは、和菓子セットのほか、オーガニックワインやアルコールも楽しむことができます。「地産地消」を合い言葉に、地元の魅力を伝え、地元で消費することで、地域の活性化に貢献していきたいと思います。

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生産者の顔が見えるものを使ったり、自分の暮らしが誰かの役に立っていたり。普段は忘れがちなそんな視点を少し意識するだけで、自分の住む地域がぐっと身近に感じられるのではないでしょうか。「暮らしをコーディネートしたい」そうおっしゃった鈴木さんの言葉に、従来のインテリアショップの範疇を超えた新しい試みにチャレンジする真意が垣間見えたような気がしました。

マルスリビングプロダクツ
静岡県浜松市東区上新屋町129-1 

営業11:00 – 19:00
TEL:053-443-8731
定休日:火曜日
http://marusu-lp.com/

写真・取材・記事:大杉晃弘(写真と、企み


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